はじめに
私たちの住むこの日本は、今大きな岐路に立たされていると考えています。構造改革と国民の自助努力の相乗効果によってデフレからの脱却が報じられる一方、人口の減少や地球の温暖化が現実のものとなるなど、重要な課題が我々の前に立ちはだかっています。また、家族の価値観、地域の温かさが失われたことによる痛ましい事件や、ルール意識を欠いた企業活動による不祥事が多発しています。自由や豊かさといった言葉の陰で、市民の無気力・無関心・無責任さがどんどん助長しています。
今このときに気づき、そしてこのまちの変革の能動者としてリーダーシップを発揮し、我々メンバーが一致団結して舵を取るときだと感じています。本年1年は、少しでもこのまちを縁の下から支え、そして自信と誇り溢れるまちへと導いて行こうではありませんか。
おもてなしの心溢れる近畿地区会員大会の開催
2008年度は私たちが主管して、近畿地区会員大会を開催する年であります。昨年より多くのメンバーが近畿地区の各委員会に出向し、ロムでは準備委員会を創設し着々と開催への意欲を高め、また京丹後で行われた近畿地区会員大会を体感した中で、どれほどの大きな力と努力が必要かということを、身をもって感じたことと思います。京丹後の地で流されたPRDVDには、ぜひ当地に来ていただきたいという思いと、もうひとつ、なぜ新宮JCが主管するのかというキーワードが隠れていました。
当地熊野は、古来より神々の舞い降りる地として蟻の熊野詣でと例えられるほどの人々が詣でて来ました。その人々を心温かく迎え入れ、そしてまたこの地へ詣でてほしいという願いから、私たちの先祖や先輩がこの地の自然や歴史や文化を守り、育ててきてくれたからこそ、皆に誇れるまちがあると感じています。
その誇れるまちを、世界遺産になった道を、そしてそれを守り続けていく私たちを見て感じてほしい、だから主管するのだという思いがキーワードとして含まれていました。 ただ成功させるというのであれば、どこのロムが開催しても良かったと思います。しかし、成功は目的ではありません。
念入りに準備をし、努力をした成果が自信として溢れ、そしてこのまちで開催できることを誇りに感じながら、わざわざこの地熊野まで来ていただいたことに感謝をすることの証としておもてなしの心が溢れるお出迎えをすることこそ、新宮JCでの開催の理由である、と考えます。
ぜひこの近畿地区会員大会を、ひとつの努力も惜しまないと決心し、一致団結して開催することによって、近畿地区のメンバーの心を魅了する大会にしようではありませんか! そして、この地熊野が、この地域の人が、大いに近畿地区会員の気持ちや活気を頂いて、さらに羽ばたくまちへと変わることを期待し、また我々も変革の能動者としてリーダーシップを発揮していきましょう。
魅力あるまちづくり
私たちが子どものころ、近所のおじさんやおばさんに思い切り叱られたことを思い出します。地域というコミュニティーの中で教えてもらう道徳は、今でもかけがえのない財産だと思います。しかし、自己中心的で他人の迷惑を顧みない大人が増え、楽しければ社会ルールを破っても平気だという若者が増えました。歴史がまちを作り、まちが人を創る。人に魅力のないまちは、活気すら失われることだと考えます。皆さんはこのまちをどんなまちにしたいと思いますか。子どもたちや子孫にどんな社会を残したいですか。そして、皆さんの考える理想と現実のギャップを埋めるには、一体何をする必要があるでしょうか。
活気ある我々JCメンバーが、果敢な行動力をもって行動することこそ、魅力あるまちづくりの第1歩と考えます。 本年は常に問題意識・危機意識・当事者意識を持ち、責任感と使命感を持って、積極的にまちづくりに参加していきます。
自信と誇りに満ちた会員の開発
青年会議所は活動の基本を「奉仕」「修練」「友情」におき、会員は「明るい豊かな社会を築き上げる」ことを共通の理想としています。また、会員相互の啓発と交流をはかり、公共心を養いながら、地域との協働により社会の発展に貢献することを目的としています。また、40歳までの年齢制限の理由を、青年の真摯な情熱を結集し社会貢献することを目的に組織された青年のための団体だからとし、この年齢制限は青年会議所最大の特性であり、常に組織を若々しく保ち、果敢な行動力の源となっている、と定義しています。
文章だけで感じ取ろうとすると、なんとも堅苦しそうにとら捉えられがちですが、各々の行動によって感じ得られることは「メンバーの熱さ」であると私は考えています。
「奉仕」「修練」「友情」の三信条を心におき、「好きだからやる」「嫌いだからやらない」のではなく、困難に立ち向かう気概を持ってJC活動に取り組み、そしてそれを乗り越えたときに手にする感動こそ、本当のJCだと思います。
その感動を持って、自信と誇り溢れるまちへと導いて行くことは一人でも十分可能です。しかし、市民意識変革のムーブメントを起こし、日本社会に大変革を促していくためには、1人よりは10人、10人よりは100人といった数の力が必要であることも事実です。
ぜひこの1年で少しでも多くの志高きメンバーと出会い、そして自分なりのJC観を築き、それをまた5年後10年後を担うメンバーへと「熱く」引き継いでいただきたいと思います。
最後に
武道を志す人が触れる言葉の一つに、「心」「技」「体」という言葉があります。心と技と体が一致してこそ、本当の勝ちや1本になる、という考え方です。この考え方を深く突き詰めると、心と技と体が総て100%であってこそ最高だと捉えられがちですが、そうでもありません。最高のアスリートがどんなに準備を重ねていても、総てが100パーセントの確率は低いと思います。しかし彼らがなぜ勝利に近づけることが出来るのか。 「技」や「体」に足らないものを、「心」、即ち精神の力で補う術を知っているからだと思います。
私はこのことを、JC活動やまちづくりにも置き換えて考えてみました。
どちらも、「OMOIYARI」の心で足らない部分を満たせばいい、と考えてみてはどうでしょうか。
どうぞこの1年間を、JC各メンバーも、まちの人をも私たちの「OMOIYARI」の心で魅了し、そして私たちのJC魂で活気のあるまちとなるよう、そして私たちも自信と誇り溢れるJAYCEEとなれるよう努力を惜しまず、その中から感動を見つけましょう!




